個人開発向け！Node.jsが使えるレンタルサーバー(VPS)おすすめ6選を徹底比較

プログラミング言語であるJavaScriptが動作するNode.jsは人気が高いソフトウェアであるため、「Node.jsを使ったWebアプリを開発できるようになりたい」というエンジニアの方も多いことでしょう。

そして、Webアプリを公開するのに必要になるのが「サーバー」です。

本記事では、Node.jsを動作させるために必要なサーバーに関する知識や、対応しているおすすめレンタルサーバーについて解説します。

個人開発やポートフォリオの公開などに役立つサーバー選びにご活用ください。

Node.jsとは

Node.jsは、プログラミング言語である「JavaScript」を動かすためのソフトウェアです。

Node.jsをサーバーにインストールすることで、サーバー上でJavaScriptのプログラムが実行できるようになります。

もともと、JavaScriptはGoogle ChromeやEdge、FirefoxといったWebブラウザ上で動作する簡易的なプログラミング言語でした。
一般的に、サーバー上で動作するプログラミング言語と言えば、WordPressが動作するPHPや、JavaやC#、Rails、Pythonなどが有名です。

一方で、Webブラウザ上で動作するプログラム言語はJavaScriptのみであるため、Webアプリを開発するためには最低でも2つのプログラミング言語を習得する必要がありました。

Node.jsが登場したことにより、サーバー上でJavaScriptのプログラムが動作可能になりました。これにより、JavaScriptのみでWebアプリが開発できるようになったことから、多くのエンジニアからの注目を浴びるようになったのです。

Node.jsをデプロイ可能なサーバーの種類

• PaaS（Platform as a Service）
• IaaS（Infrastructure as a Service）
• VPS（仮想専用サーバー）
• 専用サーバー

サーバー上でNode.js用のプログラムを使えるようにすることを「デプロイ」と呼びます。

Node.jsをデプロイできるサーバーの種類について紹介します。

PaaS（Platform as a Service）

PaaSは、クラウドサービスの一種で、「プログラムをアップロードするだけでアプリケーションが動作する」サービスです。

後述するIaaSやVPSと違い、プログラムが動作する環境のみが提供されるため、サーバーそのものの管理が不要となります。

ただし、レンタルサーバーやVPSと比較すると、プログラムをデプロイするためには高い知識を求められます。プログラミング初心者にはハードルが高いことが多いため注意が必要です。

IaaS（Infrastructure as a Service）

IaaSは、仮想サーバーを利用できるサービスです。CPUやメモリ、ストレージの容量を選んで契約することで容易にサーバーを使うことができます。

IaaSはCPUのコア数とメモリ容量、ストレージを自由に選べるものが多く、VPSと比較しても多くの選択肢があります。そのため、エンジニアが最適なスペックを選択できるのは大きなメリットといえるでしょう。

また、IaaSは時間単位で課金されるため、サーバーのスペックを一時的に上げる「スケールアップ」や、サーバーを増やす「スケールアウト」が可能です。

時期や時間帯によって負荷が変わるような場合にはIaaSが適しています。

VPS（仮想専用サーバー）

VPSはIaaSと同様に仮想サーバーを契約して利用できるサービスです。IaaSと同様にCPUやメモリを選択して契約し、仮想サーバーの全機能を利用できます。

ただし、VPSは月単位の契約のことが多く、サーバースペックがある程度決められておりいくつかの選択肢から選択して契約します。

その代わり、IaaSと比較すると安価で利用できるため、「常時稼働させるサーバー」に向いています。

スペックは容易に変更できるため、「度のスペックを選んでいいかわからない」という場合には、まずはVPSの最安プランを契約し、状況に応じてプランを変更すると良いでしょう。

専用サーバー

専用サーバーは、VPSとほぼ同様のサービスとなりますが、サービス提供事業者が契約者のためにリソースの確保を確約します。
VPSやIaaSと比較しても非常に高価なかわりに物理的に独立したサーバー機器を用意してもらえるため、安定稼働が必要な、かつ機密性の高い情報を扱うような特別なサービスの運用に適しています。

レンタルサーバーでNode.jsを使用できるのか

Node.jsについて紹介してきましたが、レンタルサーバーではNode.jsは使用できるのだろうか？と考える方もいることでしょう。

結論からいうと、一般的なレンタルサーバーではNode.jsを利用できません。

ただし、すべてのレンタルサーバーでNode.jsが利用できない、というわけではありません。

日本で契約できる安価なレンタルサーバーのほとんどは、安価なかわりに機能が制限されている「共用サーバー」であり、Webサイトの公開やメールの送受信などの特化した機能を提供しています。

Node.jsはサーバーへソフトウェアのインストールが必要であるため、追加のソフトウェアインストールが許可されていないレンタルサーバーではNode.jsを利用できません。

レンタルサーバーとクラウド・VPSサーバーの違い

多くのレンタルサーバーではNode.jsが動作しないことが分かったところで、レンタルサーバーと、クラウドやVPSは何が違うのかを知っておきましょう。

レンタルサーバー（共用サーバー）とは

一般的なレンタルサーバーは「共用サーバー」という方式を取っており、ひとつの仮想サーバーを、複数の契約者が利用しています。

たとえば、ひとつの仮想サーバーを100人で利用する場合、誰か1人がサーバーに負荷をかけてしまうと他の99人に影響がでてしまいます。影響を受けた99人は、同じ料金を払っているので「不公平だ」と考えるでしょう。

そうならないためにも、多くのレンタルサーバーでは動作できるプログラムを制限し、負荷が高くならないように対策しています。

ソフトウェアのインストールが不可能ということは、Node.jsは利用できません。ソフトウェアを自分でインストールしたい場合にはVPSやクラウドサービスを利用する必要があると考えましょう。

クラウド・VPSサーバーとは

クラウドサービスのIaaSやVPSは、共用サーバーと異なり契約者に対して「CPUとメモリ、ストレージ」の確保を約束し、OSごと利用できます。

選択したサーバースペックのリソースが確保されますので、他の利用者が重いプログラムを実行したとしても、自身が契約しているサーバーの動作に影響を与えません。

また、IaaSやVPSは仮想サーバーを自由に利用できるため、好きにソフトウェアをインストールできます。つまり、IaaSやVPSであれば、Node.jsに限らず、好きなソフトウェアをインストールして自由に利用できるのです。

ただし、注意点もあります。共用サーバーと異なりできることが増える分、セキュリティ対策やOSのアップデートなどは自分で実施する必要があります。特にNode.jsはサーバーとして動作することがありますので、悪意の第三者から攻撃されたり、乗っ取ったりされないようにセキュリティには十分注意しましょう。

このように、レンタルサーバーは初心者向けで手軽、VPSサーバーは独立したカスタマイズ可能な環境、クラウドサーバーやVPSはスケーラブルで高可用性という違いがあるため、用途や予算に応じて適したサービスを選ぶことが重要です。

Node.jsが使えるレンタルサーバー(VPS)比較一覧表

数あるレンタルサーバーのうち、Node.jsが利用可能なレンタルサーバーを紹介します。

Node.jsを動作する際に気にするべきポイントは「サーバーのCPUとメモリ」です。

サーバーでプログラムを動作させる場合、相応のCPUやメモリが必要です。

とはいえ、どのくらい必要なのかはプログラム次第であり、「Node.jsならこれくらいあれば充分」という目安はありません。プログラムの規模が大きいほど多くのメモリを消費しますし、一般公開するのであれば、アクセス数に応じてメモリだけでなくCPUも多く必要になります。

まずはご自身のPCでプログラムを動かしたうえで、最適なスペックを選択するようにしましょう。

個人開発向け！Node.jsが使えるレンタルサーバー(VPS)おすすめ6選

• XServer VPS
• ConoHa VPS
• シンVPS
• さくらのVPS
• KAGOYA CLOUD VPS（カゴヤクラウド）
• AWS

それでは、Node.jsを利用できるレンタルサーバー（VPS）と、その特徴を紹介します。

XServer VPS

XServer VPSはレンタルサーバーとしての知名度が高く、以下の２つの特徴を掲げているレンタルサーバーです。

• 国内シェアNo.1
• サーバー速度No.1

すべてのプランにおいて高速なストレージであるNVMeを搭載していることもあり、Node.jsも快適に動作することでしょう。「とにかくハイスペックなVPSを契約したい」という場合に最適なVPSです。

ConoHa VPS

ConoHa VPSは、VPSとしては珍しく時間単位で利用できるVPSです。

サーバー追加時には、サービスに適したテンプレートを選ぶことで、サーバー作成と同時にOSのインストールやアプリケーションサーバーの構築が自動で完了し、PaaSのような感覚で利用できます。

Node.js用のコンテナテンプレートも用意されているため、簡単にデプロイが可能です。

ただし、Webアプリケーションを公開するための設定は必要となるため、サーバー構築の知識があり、Webアプリケーションの公開を試みたいユーザーに向いています。

開発やテストのために数日間の利用をしたい場合などに便利な一方で、本稼働に向けて長期利用に切り替えることなども可能です。その他、開発者にとって便利な機能も豊富であることから、「ITエンジニアがおすすめするVPS」に選ばれています。

シンVPS

シンVPSは、高いコストパフォーマンスを謳うVPSで、同価格帯で比較すると他社より性能が高いことが特徴です。また、最大で1.6TBのストレージに対応しているプランもあるため、大量のデータを扱うことも可能です。

なるべくお得に高性能なVPSを使いたい場合や、今後大容量が必要になりそうな場合にはシンVPSを選ぶとよいでしょう。

さくらのVPS

さくらのVPSは、国内最大手のバックボーンを持つさくらインターネットが提供するVPSです。

歴史の長いVPSであることから安定性も高く、サポート体制が整っていることからも初心者が安心できるポイントです。

VPSサービスの一種ではありますが、CPUやメモリ、ディスクといったハードウェアの管理を必要とせずに利用できるため、IaaS（Infrastructure as a Service）に近い使い方が可能です。

また、サーバーが格納されているデータセンターが公開されていることもあり、国内でも東京、大阪、石狩（北海道）の３か所から選択できることも安心感の高いポイントと言えます。

複数の場所のVPSを契約することで、遠隔地にバックアップを取ることができますので、災害対策にも有用です。

「はじめてVPSを契約するので不安」という場合や、災害対策のバックアップが必要な業務利用を想定する場合には、さくらVPSがおすすめです。

KAGOYA CLOUD VPS（カゴヤクラウド）

KAGOYA CLOUD VPSは、開発者向けの機能が豊富なVPSで、個人での開発目的であれば容易にNode.jsの開発環境を構築できます。

また、KAGYA CLOUD VPSの大きな特徴として挙げられるのがDockerテンプレートです。Dockerを活用することで、容易にNode.jsの開発環境を構築できるだけでなく、モダンなコンテナ開発を容易に体験できます。

「Node.jsを使ったよりモダンな開発を体験したい」という場合には、容易にDockerを始められるKAGOYA CLOUD VPSを選ぶとよいでしょう。

AWS

AWS（Amazon Web Services）は、Amazonが提供するクラウドサーバー環境で、ビジネス用途での利用者が多く、豊富な知見が蓄積されているため、問題が発生した際の情報収集が容易です。

料金は従量課金制で、使用した分だけ支払う柔軟な体系ですが、スケールアップすると費用が増加し、意図せず多く利用した場合、予期せぬ高額請求となる可能性があります。

そのため、アクセス数や料金を定期的に確認し、スケールアップのタイミング設定や料金上限の通知アラートを設定するなど、管理に手間がかかる場合があります。

ビジネスでの使用経験から、やや上級者向けのサービスになります。

Node.jsが使用可能なレンタルサーバーまとめ

この記事のおさらい

• Node.jsを動作させるにはVPSが最適
• 動作するアプリに応じて最適なスペックを選択する
• ITエンジニアに適したVPSも存在する

本記事では、Node.jsが動作するレンタルサーバーについて紹介・解説しました。

JavaScriptは人気のプログラミング言語上位にあたる言語であり、その言語が動作するNode.jsはおさえておきたいソフトウェアと言えるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、ご自身の用途に合った最適なVPSを見つけて、個人開発やポートフォリオ制作に役立てください。