赴任先でも日本の動画サイトやアプリを使いたい
海外でのインターネット接続に不安がある
2026年度に向けて、海外赴任の内示や通達を受けた方もいらっしゃるかと思います。
赴任先でも、日本と同じネット環境を構築するには、渡航前にVPNの準備が必要です。
VPNを使う理由や選び方について詳しく説明します。赴任先でのネット環境を重視する方は参考にしてください。
※ 2025年11月時点で視聴を確認できている方法です
この記事の目次
赴任先で日本のサイトや動画配信サービスを利用するのにVPNが必要

海外赴任が決まると、渡航前の準備が大変です。携帯電話やサブスクリプションの解約など、細かいタスクも多く、ストレスを感じる人もいらっしゃるかと思います。私も家族帯同での海外赴任を経験しました。もっと早く知っておきたかったのは、「VPNを使えば、サブスクを解約せずに、赴任先でも日本のコンテンツが継続できる」ということでした。
赴任先で日本のコンテンツが見れないのは、地域制限(ジオブロック)という現象が原因

海外で日本のサイトや動画配信サービスが見れないという問題は、地域制限(ジオブロック)という現象が原因です。
地域制限(ジオブロック)とは、インターネット上のコンテンツが特定の地域からのみアクセス可能で、他の地域からはアクセスできないように制限される現象を指します。
これは、ウェブサイトやオンラインサービスがユーザーのIPアドレスを認識し、そのIPアドレスからユーザーの地理的な位置を推定することで実現されます。
例えば、ある動画配信サービスが日本国内のみで利用可能に設定されている場合、日本国外からそのサービスにアクセスしようとすると「この地域では利用できません」といったメッセージが表示され、サービスを利用することができません。
このような地域制限は、著作権法やライセンス契約、地域ごとの法律や規制など、さまざまな理由により設けられます。
VPNとは?なぜ必要なの?

仕組みから説明すると「VPN」に接続してインターネットを利用すると、どこからアクセスしているのかや個人情報を隠すことができます。
「VPN」は「Virtual Private Network」の略で、日本語では「仮想専用線」と呼ばれ、「仮想的に構築された専用回線」のことを指します。
ネットユーザーとWebサービスの間に「専用のトンネル」を作り、その中でネット通信することでセキュリティが高く安全性を確保するという技術。
送信側、受信側にそれぞれに設置した機器で「カプセル化」と呼ばれる処理を行うことで、第三者には見えない仮想的なトンネルを形成して通信する仕組みです(「トンネリング」)。
VPN接続とは?VPNの基本とメリット・デメリットを紹介|ICT Digital Column
例えば、公共のフリーWi-Fiを使うときや、複数の場所からデータをやり取りする必要があるときに、インターネットの安全性を確保するためにVPNが活用されます。
また、日本国内ではアクセスできないサービスに接続したい場合や、規制が厳しい海外から日本のサービスを利用したいときなどにも、VPNサービスが使われることがあります。
赴任先で使えるVPNの選び方

VPNと検索すると、様々な種類がヒットするため、どれにしようか迷うでしょう。駐在員や駐妻の方におすすめのVPNの選び方は以下のとおりです。
- 日本のサイトにアクセスできるか
- 通信速度が高速で安定しているか
- セキュリティが高いか
- 赴任先の国にサーバーがあるか
- 適正な料金か
- 充実したサポート体制か
日本のサイトにアクセスできるか
海外で使える安全なVPNを使用して海外から日本のサイトやコンテンツにアクセスする際、スムーズに日本のサイトにアクセスできるか確認しましょう。
VPNを利用すれば地域制限を回避して日本のサイトにアクセスできます。
通信速度が高速で安定しているか
赴任先でもストレスなくアクセスできる通信環境がよいでしょう。
通信速度が高速で安定しているVPNがおすすめです。
VPNの通信速度が速いか判断する際には、サーバー設置数に着目しましょう。
サーバー設置数が多ければ、アクセスが集まりやすい時間帯でも問題なく利用できます。
また、無料体験で使い勝手を見たり、口コミを参考にするのもよいでしょう。
セキュリティが高いか
海外赴任する際はカフェや公共の場でフリーWiFiを利用する機会が増えるでしょう。
海外でのフリーWiFi利用は情報漏洩リスクが高いため、そのまま利用するのは非常に危険です。会社や個人の情報漏洩に気を付けたいですね。
リスクを低減するため、セキュリティの高いVPNか重視しましょう。
ノーログポリシーやキルスイッチなどの機能があるVPNはセキュリティが高いと言われています。
赴任先の国にサーバーがあるか
赴任先の国にサーバーがないと動画やサイトを閲覧できなかったりします。
VPNの公式サイトでサーバー設置国を確認し、赴任先の国にサーバーが設置されているVPNを選びましょう。
適正な料金か
VPNの料金により提供されるサービス内容は異なります。
ご自身のニーズに適したプランを検討しましょう。
例えば赴任期間に合わせた期間のプランを選択してください。赴任する期間は延長になる可能性もあるため、海外赴任時は長期プランがおすすめです。
また、VPNを長期間利用すると割引が適用されることもあるため、長期プランを選択すると良いでしょう。
充実したサポート体制か
日本語に対応していたり24時間365日のサポートを受けられるVPNを選ぶことが重要です。
とくに日本企業が提供しているVPNがおすすめです。
日本語に対応しており、サポートも丁寧だからです。
VPNに問題が生じた際に素早く対応してくれそうなVPNを選びましょう。
赴任先でVPNを使うメリット

海外赴任時に駐在員や駐妻の方がVPNを利用するメリットは以下のとおりです。
- 国境による地域のアクセス制限をなくせるため
- 情報漏洩から守るため
- フリーWiFiを安全に利用できるため
- お得に買い物ができるため
国境によるアクセス制限をなくせるため
海外にいると、YouTubeやSpotify、Podcastなどが利用できない場合があります。
しかし、VPNを利用すればどこにいてもお気に入りのコンテンツを楽しむことができます。
VPNにより対応しているサイトが異なるため、公式サイトにて対応サイトを確認しておきましょう。
情報漏洩から守るため
多くのウェブサイトは暗号化されていますが、未だにSSL化されていないサイトもあり、フィッシングサイトなどのリスクがあります。また、悪意のあるサイトも存在します。
VPNは通信内容を暗号化し、外出先でも安全に接続できるだけでなく、自分のIPアドレスを隠すことでプライバシーも保護します。
フリーWiFiを安全に利用できるため
海外に留学すると、移動中やカフェ、電車内などで無料のフリーWiFiを利用する機会が増えます。
フリーWiFiはセキュリティのリスクがあります。
VPNを利用することでプライバシーを確保し、悪意のある者によるデバイスへのマルウェア感染や個人情報の盗難の可能性を軽減できます。
海外サイトでお得に買い物ができるため
海外サイトで買い物した方が安いと言われています。
海外通販サイトではIPアドレスによって表示される商品や価格が変わるため、VPNで国を変更し、お得に買い物を楽しむことができるかもしれません。
赴任先で使えるおすすめVPNランキング4選

NordVPN

| 月額料金 | 1カ月プラン:2,080円/月 12ヵ月プラン:790円/月 24カ月プラン:540円/月 ※スタンダードプランの場合 |
| サーバー数 | 7,400台以上(118ヵ国以上) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256bit |
| 同時接続台数 | 6台(1つのアカウント) |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 対応OS | Windows、MacOS、Linux、Android、iOS |
| 運営企業 | NordVPN s.a. |
NordVPNは多くの動画・音楽配信サービスに対応し、国による通信制限を回避してくれるサービスです。
支払い方法も豊富で、クレジットカードやGoogle Pay、PayPal、UnionPay、Amazon Pay、暗号通貨の6種類から選択できます。
特に暗号通貨は、個人情報と紐づける必要がないためセキュリティ重視する方におすすめです。
さらにノーログポリシーを採用したり、軍事レベルの「AES256bit」暗号化規格を使用しているためセキュリティが高いといえます。
通信速度は高速で安定しており、赴任中の隙間時間に動画を見たりして楽しめます。
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スイカVPN

| 月額料金 | 月878円~ |
| サーバー数 | 50台 |
| サーバー設置国数 | 24ヵ国 |
| 暗号化アルゴリズム | 非公開 |
| 同時接続台数 | 50台 |
| 運営企業 | 株式会社MAJ Tech |
スイカVPNは、純日本製で、日本語対応が充実していることから中国での利用者から高く評価されています。接続サーバーの選択肢は限られておりますが、英語が苦手で日本語サポートを重視する方におすすめです。
MillenVPN

| 月額料金 | 2年プラン:396円/月 1年プラン:594円/月 1カ月プラン:1,738円/月 |
| サーバ数 | 1,300台以上(72ヶ国) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256-CBC |
| 同時接続台数 | 10台 |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 対応OS | Windows/MacOS/Android/iOS |
| 返金保証 | 30日間 |
| 運営企業 | アズポケット株式会社 |
MillenVPNは日本企業が運営しているため、日本語サポートが充実しており、信頼性があります。
英語に不安がある方におすすめのVPNです。
海外赴任先として多い中国でも利用可能で、厳しいネット規制の制約を回避します。
ただし時期や地域によっては接続しにくい場合もあるので、中国に赴任する方は注意してください。
中国に行く前に、口コミで中国のアクセス状況を確認しておきましょう。
使いやすいデザインが特徴で、初心者でもスマートフォン専用アプリを使って簡単にVPN接続が可能です。
通信速度が高速で安定しているため、大容量ダウンロードやSNS、オンラインゲーム、動画閲覧もストレスなく利用できます。
wowow、music.jp、Telasa、VideoMarket、FODなど、様々な動画配信サービスに対応しています。
ExpressVPN

| 月額料金 | 1カ月プラン:$12.95/月 6カ月プラン:$9.99/月 12カ月プラン:$6.67/月 |
| サーバ数 | 3,000台以上(105ヶ国60都市) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256bit |
| 同時接続台数 | 5台 |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 返金保証 | 30日間 |
| サポート | メール・チャット |
| 運営企業 | Express VPN International Ltd |
ExpressVPNも中国での利用が可能で、インターネット検閲が厳しくても日本のSNSや動画配信サービスへのアクセスが可能です。
ただし、接続が切れたり通信速度が遅くなる場合があるため、注意が必要です。
セキュリティ面ではAES-256暗号化を採用したり、キルスイッチ機能があるため安全に利用できます。
iOS版にはキルスイッチ機能がないため重要な情報を扱う際は注意してください。
94か国からVPNサーバーのロケーションを選択でき、海外限定のコンテンツへのアクセスや制限された国でもアクセスできます。
サーバー設置国が多いため、赴任先から隣国に遊びに行く場合でも快適に利用できます。
赴任先でVPNを利用する手順・方法

VPN(NordVPN)を契約する

NordVPNのトップページから「お得の購入」をクリックします。
その後、料金プラン・支払い方法・決済情報の入力など、画面の指示に従って契約を行います。
料金プランは、1ヶ月、1年、2年と3つ用意されています。短期間だけの利用であれば1ヶ月プランでOK。今後も海外で利用する場合は1年プランや2年プランで契約すると契約年数に応じて月額料金が安くなります。
VPN(NordVPN)のアプリをインストールする

次にNordVPNのアプリをインストールします。下記のリンクもしくはApp StoreかGooglePlayから「NordVPN」と入力し検索、公式アプリをインストールしてください。
赴任先でVPNを利用する際の注意点
海外から日本のサイト・サービスに接続するVPNの注意点は以下の3点です。
- 通信速度が遅くなる
- 漏洩のリスクがゼロではない
- コストがかかる

通信速度が遅くなる
複数のユーザーが同時にVPNを利用する場合、サーバーの混雑によって生じる可能性があります。
また、データの暗号化が速度に影響し、動画ストリーミングなどで一時的に接続が中断することもあります。
通信速度が遅くなった場合は、サーバーを変更したり、混雑を避けた時間帯の利用を心がけましょう。
漏洩のリスクがゼロではない
VPNサービスを使っていても漏えいのリスクがあります。
公衆Wi-Fi利用時やVPN機器の脆弱性によるリスクも存在します。
コストがかかる
ほとんどの企業が有料のVPNサービスを提供しています。
無料のVPNはセキュリティが不安定で通信が遅延することがあります。
安全性と速度を重視するのであれば、有料のVPNを選ぶことが重要です。
赴任先でVPNを利用する際によくある質問
接続できない時の対処法やスマートフォンでの利用など、VPNに関するよくある質問をご紹介します。

海外からVPN接続できない時の対処法は?
以下の4つの方法を試してみてください。
解決しない場合は、サポートに連絡しましょう。
サーバーの変更
VPN接続が途切れる場合は、設定に問題がなくてもサーバーに問題があることがあります。
特定のサーバーが問題を引き起こしている場合は、別のサーバーに接続してみましょう。
時刻を変えてアクセスしたり、サーバーを再起動することも効果的です。
アクセスが少ない時間帯にアクセスする
アクセスが少ない時間帯にアクセスする
VPNは利用可能なサーバー数に制限があるため、多くのユーザーが同時に接続すると速度が低下することがあります。
そのような場合は、混雑が少ない早朝や深夜などの時間帯にVPNを利用することをおすすめします。
一時的にセキュリティソフトを無効にする
ウイルス対策ソフトやファイアウォールを一時的に無効にしてみましょう。
インターネット接続の確認
VPNを使用せずにウェブページを読み込んだり、Wi-Fiネットワークを一度切断して再接続したり、ルーターを再起動することも試してみてください。
VPNはスマートフォンでも使える?
多くのVPNサービスは、AndroidやiPhone向けの専用アプリを提供しています。
モバイル端末でも手軽にVPN通信を行うことができるでしょう。
赴任先で使えるVPNまとめ
- 赴任先で使えるVPNの選び方
- 赴任先でVPNを使うメリット
- 赴任先で使えるおすすめVPNランキング4選
- 赴任先でVPNを利用する手順・方法
VPNを契約する前にメリットや注意点を把握したうえで検討しましょう。ご検討の際には、海外から日本のサイト・サービスに接続できるVPN比較一覧表もご参考にしてください。



