中国へ旅行やビジネスなどで滞在する予定があり、VPNの利用を検討している方は多いのではないでしょうか。中国では政府によるインターネットの制限が厳しいため、日本のコンテンツにアクセスするにはVPNの利用が必須といえます。
今回は、中国で使える安全なVPNサービスを3つ紹介します。VPNの選び方や使うメリット、注意点なども解説しますので、中国で安心して利用できるVPNを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事の目次
中国で日本のサイトや動画配信サービスを利用するのにVPNが必要
中国で日本のサイトや動画配信サービスを利用するのにVPNが必要な理由として、以下の2点が挙げられます。
それぞれの項目について、解説します。
Webサイトの制限があるから
中国では、政府が厳格なインターネット検閲を行っており、外国のウェブサイトへのアクセスに制限がかけられています。この制限は、「Great Firewall」として知られており、特に政治的、宗教的、および性的なコンテンツに対して厳しい制約が課されています。
日本のサイトや動画配信サービスもその対象となっており、中国からのアクセスが制限されている状況です。VPNを使用することで、自身のインターネット接続を他の国のサーバー経由で行うことができ、この検閲を回避して日本のウェブサイトやサービスに自由にアクセスすることが可能になります。
セキュリティの確保のため
中国のインターネット環境では、個人のオンライン活動が監視される可能性が高く、プライバシーが侵害されるリスクがあります。特に、金融情報や個人情報などの機密データをオンラインで送信する際には、セキュリティが非常に重要です。
VPNを使用することで、自分のオンラインアクティビティを暗号化し、第三者による盗聴やデータの傍受から保護することができます。
また、公共Wi-Fiネットワークなどの脆弱な接続からもデバイスを保護し、セキュリティを確保できる利点があります。VPNを利用することで、安全なオンライン環境を確保し、個人情報や機密データを守ることが可能です。
中国で使えるVPNの選び方
中国で使うVPNを選ぶ際は、以下のポイントを確認することが大切です。
それぞれの項目について確認し、安心して使えるVPNサービスを選びましょう。
VPNの実績
VPNを選ぶ際には、そのVPNプロバイダーの実績をしっかりと確認しましょう。信頼できるVPNプロバイダーは、長年にわたり安定したサービスを提供し、多くのユーザーに利用されています。過去の実績や評判を調査することで、そのVPNが信頼できるかどうかを判断できます。
また、VPNの実績は安全性やプライバシー保護の観点からも重要です。セキュリティの専門家やユーザーのレビューを参考にして、VPNプロバイダーが過去にセキュリティ上の問題やデータ漏洩を経験していないかを確認することが重要です。VPNの実績が高いプロバイダーを選ぶことで、安全で信頼性の高いVPNサービスを利用できるでしょう。
セキュリティレベル
VPNを選ぶ際には、その提供するセキュリティレベルが重要です。信頼できるVPNプロバイダーは、強力な暗号化技術を使用してデータを保護し、プライバシーを確保します。
また、ログの取り扱いやプライバシーポリシーも重要です。ノーログポリシーを採用しているプロバイダーは、ユーザーのオンラインアクティビティを記録しないため、プライバシーがより安全に保護されます。
さらに、VPNプロトコルの選択肢も重要です。セキュリティレベルの高いプロトコル（例：OpenVPN、IKEv2/IPsec）を提供するプロバイダーは、データの送受信中にセキュリティを確保します。セキュリティレベルの高いVPNを選ぶことで、オンラインでのプライバシーとセキュリティを強化できるでしょう。
利用できるデータ容量
VPNを選ぶ際には、提供されるデータ容量についても確認することが欠かせません。一部のVPNプロバイダーは、制限なしでデータを使用できるプランを提供していますが、多くのプロバイダーは月間データ容量や帯域幅に制限を設けています。
特に、大容量のデータを扱う場合や、動画ストリーミングやファイル共有などの用途でVPNを使用する場合は、十分なデータ容量が必要です。
また、一部のVPNプロバイダーは、利用できるデータ容量を制限する代わりに速度を制限する場合があります。
これらの点を理解した上で、利用するデータ容量に応じて適切なプランを選択することが重要です。データ容量の制限が少ないプランを選ぶことで、快適にVPNを利用し、オンライン活動を自由に行えるようになります。
利用できるサーバー数
VPNを選ぶ際には、プロバイダーが提供するサーバーの数も重要な要素です。多数のサーバーが提供されているプロバイダーは、ユーザーが地理的な制限を気にせず、より高速で安定した接続を確立できる可能性が高くなります。
これにより、地理的な制約を超えて特定の地域にアクセスしたり、地域ごとに異なるコンテンツにアクセスしたりすることができます。
また、利用可能なサーバーの数が多いほど負荷分散が行われ、過負荷や速度の低下が起こりにくくなります。このため、利用できるサーバー数が多いVPNプロバイダーを選ぶことで、快適なオンライン体験を実現できるでしょう。
利用料金
VPNを選ぶ際には、プロバイダーが提供する利用料金も考慮する必要があります。異なるVPNプロバイダーは、異なる価格設定を行っており、月額、年額、または長期契約のオプションがあります。
一部のプロバイダーは無料のプランを提供していますが、通常、これらのプランには制限があり、データ容量や速度、サーバーの選択肢に制限がかかることがあります。
有料プランでは、より高速で安定した接続や追加のセキュリティ機能など、追加の特典が提供されることがあるため、料金に関する透明性や返金ポリシーについてもしっかりと確認しておきましょう。
また、割引やキャンペーンを提供しているかどうかも確認することが重要です。利用料金を比較し、予算に合ったプランを選択することで、コストパフォーマンスの高いVPNサービスを利用できます。
サポート体制
VPNを選ぶ際には、プロバイダーが提供するサポート体制についても確認しましょう。信頼できるVPNプロバイダーは、24時間体制で利用可能なカスタマーサポートを提供し、ユーザーが問題や疑問を解決できるようにします。
また、さまざまなコミュニケーションチャネル（電子メール、ライブチャット、電話など）を提供し、ユーザーが自分の好みやニーズに応じてサポートを受けられるかも判断する必要があります。
そのほか、サポートスタッフの専門性や対応速度も重要です。熟練したサポートチームが迅速かつ効果的に問題を解決することで、ユーザーは安心してVPNサービスを利用することができるでしょう。
サポート体制の評判やレビューを調査し、信頼できるVPNプロバイダーを選択することで、問題が発生した際に適切なサポートを受けやすくなります。
中国でVPNを使うメリット
中国でVPNを使うメリットとして、主に以下の2つが挙げられます。
それぞれのメリットについて確認しましょう。
他国のコンテンツにアクセスできる
中国のインターネット検閲により、多くの外国のウェブサイトやサービスにアクセスすることが制限されています。しかし、VPNを使用することで、自身のインターネット接続を他国のサーバー経由で行うことが可能となり、地理的な制限を回避できます。
これにより、日本や他の国のウェブサイトや動画配信サービスに自由にアクセスでき、外国のコンテンツを利用できます。VPNを利用することで、世界中のコンテンツにアクセスし、より多様な情報やエンターテインメントを楽しめるでしょう。
セキュリティレベルの高い通信が行える
中国のインターネット通信は監視されており、個人のプライバシーが侵害されるリスクがあります。しかし、VPNを利用することで、通信を暗号化し、第三者からの盗聴やデータの傍受から自身の情報の保護が可能です。
VPNはセキュリティレベルの高い通信を提供し、個人のプライバシーを強化します。また、セキュアなVPNプロトコルを使用することで、データの送受信中にセキュリティを確保し、安全なオンライン活動を実現します。
VPNを利用することで、中国国内で安心してネットサーフィンを行えるようになります。
中国で使えるおすすめVPN3選
中国で使えるおすすめのVPNとして、以下3つのプロバイダーが挙げられます。
それぞれのサービスについて、特徴や料金を確認しましょう。
NordVPN
| 月額料金 | 1カ月プラン：2,110円/月 12ヵ月プラン：800円/月 24カ月プラン：580円/月 ※スタンダードプランの場合 |
| サーバー数 | 6,400台以上(111ヵ国以上) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256bit |
| 同時接続台数 | 6台（1つのアカウント） |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 対応OS | Windows、MacOS、Linux、Android、iOS |
| 運営企業 | NordVPN s.a. |
NordVPNは、高い性能とセキュリティレベル、そしてリーズナブルな価格設定が魅力です。2年プランは月額540円（税込み）で、1年プランは月額670円（税込み）、1ヶ月間プランは月額1,750円（税込み）です。
同時接続台数は6台と豊富で、家庭やオフィスで利用する複数のデバイスに適しています。
また、30日間の返金保証があり、ユーザーは安心してサービスを試すことができます。これらの特長から、NordVPNはコストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。
さらに、NordVPNは世界各地に数千台の高速サーバーを展開し、ストリーミング、ゲーム、トレントなど、ユーザーのさまざまなニーズに対応しています。厳重なセキュリティ機能とプライバシー保護を提供しているため、ユーザーのオンライン活動を安全に保護してくれることも特長です。NordVPNは信頼性の高いVPNサービスであり、幅広い利用シーンに適した選択肢といえます。
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| 月額料金 | 1カ月プラン：$12.95/月 6カ月プラン：$9.99/月 12カ月プラン：$6.67/月 |
| サーバ数 | 3,000台以上(105ヶ国60都市) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256bit |
| 同時接続台数 | 5台 |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 返金保証 | 30日間 |
| サポート | メール・チャット |
| 運営企業 | Express VPN International Ltd |
ExpressVPNは、2009年にヴァージン諸島で設立され、高速かつ安全なVPNサービスで業界をリードしています。月額料金がプランによって異なり、1年プランは月額6.67ドル、6ヶ月プランは月額9.99ドル、そして1ヶ月プランは月額12.95ドルです。1年プランが最も経済的であり、最もコスト効率が高い選択肢です。この料金には、ExpressVPNが提供する全ての機能やサービスが含まれています。
ノーログポリシーを採用し、ユーザーのプライバシーを最優先に考えていることで高い評価を受けています。なお、日本語対応の24時間365日のライブチャットやメールサポートも利用できます。
料金は他のVPNサービスに比べやや高めですが、その分安全性や信頼性に優れており、幅広いサポート体制も整っているため、信頼性とセキュリティを求めるユーザーには最適な選択肢といえるでしょう。
Surfshark
| 月額料金 | 1カ月プラン：2,308円/月 12カ月プラン：478円/月 24カ月プラン：308円/月 ※Surfshark Oneの場合 |
| サーバー数 | 3,200台以上(100ヵ国以上) |
| 暗号化アルゴリズム | AES-256 |
| 同時接続台数 | 無制限 |
| ノーログポリシー | ノーログポリシー対応 |
| 対応OS | Windows/macOS/iOS/Android/Linux |
| サポート | メール・チャット |
| 運営企業 | Surfshark B.V.（拠点：オランダ） |
Surfsharkは、アズポケット株式会社によって提供されるVPNサービスで、インターネットの安全性とプライバシーを確保してくれます。料金プランは複数あり、1ヶ月プランが1,869円、12ヶ月プランが1ヶ月あたり576円、24ヶ月プランが1ヶ月あたり359円となっています。特に24ヶ月プランはお得であり、長期利用を検討する価値があるでしょう。
同時接続台数に制限がないため、複数のデバイスを同時に保護できます。また、30日間の返金保証が付いており、満足できない場合には返金が可能です。
Surfsharkは日本語で提供されるため、日本のユーザーにとって利用しやすいものとなっています。支払い方法はクレジットカード、PayPal、銀行振込、ビットコイン、暗号資産などさまざまな方法を利用できます。Surfsharkは、高速かつセキュリティの高いVPNサービスとしてプライバシーを重視するユーザーにおすすめです。
中国でVPNを利用する手順・方法
中国でVPNを利用する方法は、以下の通りです。
難しい手順ではないため、一つずつ確認していきましょう。
VPNを契約してアプリをダウンロードする
まず、VPNを利用するためには、VPNプロバイダーのサイトから契約手続きを行います。サイトにアクセスし、登録フォームにメールアドレスやパスワードを入力してアカウントを作成しましょう。
アカウントを作成した後は、プロバイダーの公式サイトからVPNアプリをダウンロードします。アプリは通常、Windows、Mac、iOS、Androidなどの各プラットフォームに対応しています。ダウンロードが完了したら、アプリをインストールして起動してください。
アプリを起動したら、登録したアカウント情報を使用してログインします。ログイン後、VPNサーバーへの接続を行い、安全でプライベートなインターネット接続を確立します。これにより、VPNアプリを介したインターネットの自由な利用が可能です。
接続する国のサーバーを選ぶ
VPNアプリを起動したら、次に利用したい国のサーバーを選択します。VPNプロバイダーは通常、世界中の複数のサーバーを提供しています。各サーバーは異なる国や地域に位置しており、それぞれのサーバーに接続することで、その国や地域からインターネットにアクセス可能です。
VPNアプリは一般的に、サーバーの地理的な位置や負荷状況、速度などを示す情報を提供しています。ユーザーはこれらの情報を参考にして、自分のニーズに合ったサーバーを選択し、安定した接続を確立できます。
中国でVPNを利用する際の注意点
中国でVPNを利用する際は、次の点に注意することが欠かせません。
それぞれの項目について解説します。
VPNを使っていることを大々的に公言しない
中国では、VPNの使用が法的に制限されています。政府はVPNの使用を監視し、規制を強化しているため、VPNを使用していることを大々的に公言することは、法的な問題や政府の監視対象になる可能性があるため避けましょう。
個人のプライバシーや安全を守るためにも、VPNの使用については控えめに行動することが重要です。
特に、中国国内でのインターネット活動やソーシャルメディア上での発言には注意が必要です。VPNを使用する際には、周囲の人に知られることなく、プライベートに行うよう心がけましょう。
収益を得るための用途に使用しない
中国に滞在しながらVPNを使用して海外で収益を得ることは、特に重い法的なリスクが伴います。中国政府はVPNを通じた収益の目的の利用を厳しく規制しており、これに違反すると罰金や法的な処罰の対象となる可能性があります。
過去には、中国のプログラマーがVPNを使用して海外のプラットフォームで仕事を受注して報酬を得たケースがあり、中国政府によって罰金を科された例も報告されています。そのため、VPNを使用して収益を得る場合は、法的なリスクを理解し、中国の法律に準拠することが重要です。
無料のVPNはなるべく使わない
無料のVPNを利用する際には注意が必要です。多くの無料VPNは、利用できるデータ容量やサーバー数が制限されているため、十分な速度や利便性を提供しないことがあります。
また、安全性やプライバシー保護の面でも疑問が残ることがあります。無料VPNサービスはしばしば広告やトラッキングを通じて収益を得るため、ユーザーの情報が第三者に提供されるリスクがあります。
さらに、セキュリティの脆弱性やデータ漏洩の可能性も高く、個人情報が危険にさらされることがあります。そのため、安全性やプライバシーを重視する場合は、有料の信頼できるVPNサービスを選択することが重要です。
中国でVPNを利用する際によくある質問
ここでは、中国でVPNを利用する際によくある質問をまとめました。中国でVPNを利用したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
中国でVPNを使うことにリスクはある？
中国でVPNを利用することには一定の法的リスクが存在しますが、外国人観光客や一般市民がVPNの使用で罰せられるケースはほとんど報告されていません。規制の対象は主にVPNサービスの提供側であり、一般的に日本人など外国人がVPNを利用して罰せられた例はほとんどないため、一般的には安全に使用できるとされています。
日本から中国にVPN接続しても問題ない？
日本から中国にVPN接続することは可能です。
VPNサービスを利用して中国のサーバーに接続すると、中国国内のウェブサイトにアクセスできます。
まとめ
今回は、中国で利用できるVPNサービスについて、NordVPN・ExpressVPN・Surfsharkの3つのプロバイダーを紹介しました。中国ではインターネットの検閲が厳しい状況にありますが、VPNを利用することで他国のWebサイトやコンテンツにアクセスできます。
中国に滞在する予定のある方は、VPNを利用して快適なインターネット環境を用意するのがおすすめです。
